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wattXplorer(ワットエクスプローラ)導入事例

株式会社クロセ様

株式会社クロセ様のご紹介

本社工場
本社工場
本社事務所
本社事務所

事業紹介

株式会社クロセ様は、2025年8月に創業100年を迎えられます。圧力容器の製造メーカーとして事業を 展開される中で、特に汚れや詰まりに強く、メンテナンスが容易なスパイラル式熱交換器を主力製品 (売上の7~8割)とされており、下水処理場や食品会社などで圧倒的なシェアを誇っていらっしゃいます。 また、「お客様に最良の製品をタイムリーにかつ最も良心的に供給する。顧客及び社会一般から信頼される会社 である」という理念のもと、提供する製品がより社会に必要とされる存在となるよう、お客様の用途に合わせた 提案や形状変更、最新技術の導入に全社員の総力を挙げて取り組んでおられます。
この度、株式会社クロセ 代表取締役社長の黒瀬様、生産管理課の道井様、古谷様にお話を伺いました。

wattXplorer導入の経緯

株式会社クロセ様は、「SBT(Science Based Targets)認証を取得したい」という強い動機のもと、2024年10月に中小企業SBT認証を取得されました。2030年度までにGHG排出量を2019年度基準で46%削減する目標を掲げていらっしゃいます。 この目標達成のため、特に天井クレーンや溶接機など、不定稼働の設備の目に見えない電気をどのように確認すればよいかお悩みになっていました。 経済産業省のイベントで弊社社長の和田と出会われ、wattXplorerの導入を決定されました。 以前は、工場全体の電力を計測する高精度のシステムも検討されていましたが、非常に高価だったことに加え、設置工事の際に「電気を全部止めてやらないといけない」という大きな制約がありました。 これに対し、wattXplorerは、「100Vコンセントに差すだけ」で設置が完了する簡便さ、および安価だったというイニシャルコストの低さが決め手となり、2024年10月中旬に導入してくださいました。

SBT認証取得 ※2030年度までにGHG排出量を2019年度基準で46%削減する目標を掲げられています。

wattXplorerの設置場所

コンプレッサーなど多くの設備の配電盤へ設置したことで、電気の見える化が飛躍的に進みました。

コンプレッサー
コンプレッサー
配電盤設置①
配電盤設置①
配電盤設置②
配電盤設置②

wattXplorerを導入して良かったこと

◆改善活動の加速と効果の明確化

いつでもPCやタブレットからデータをリアルタイムで確認できるため、消費電力の低い装置と高い装置が一目で分かるようになり、改善の優先順位を容易に決定できるようになりました。 他のシステムで懸念されたような、CSVデータを出力後にExcelに変換してグラフ化する手間がなく、「クリックしたら見れる」という気軽さが大きなメリットとなっています。また、パソコンを使用中のふとした時に「今日どうなんやろ」という形で気軽に確認されているそうです。

全設備リアルタイム監視(消費電力量)
全設備リアルタイム監視(消費電力量)

導入後の気づき・学び

◆状態監視・予知保全

最新設備の電力波形データを取得できたことで、メンテナンスやリプレイスのタイミングが分かるようになり、対応の優先順位を容易に決定できるようになったということです。 特に設備を管理する保全部門では、電力値よりも「電流しか見ていない」と言っても過言ではないほど、電流データを重視して活用されています。

◆予兆検知

設備がトラブルを起こした際の予兆や傾向が見えるため、「電流値が打ち上がってきたから、 多分モーターやベアリングがあかんくなってきたかな」といった推測と状態監視が可能になりました。

◆技術的な優位性

200Vの電源で通常1つの層しか見えない電流計に対し、wattXplorerは2つの層を計測できるため、電源の不均衡などのトラブルの予兆も早期に掴むことが可能となり、非常に役立っているとのことです。

設備毎の各種波形(電圧値、電流値など)
設備毎の各種波形(電圧値、電流値など)

◆改善効果の可視化と確認

改善効果もすぐに確認できるため、机上の空論ではなく、実践的な取り組みが可能となりました。 実際に、改善効果の検証ツールとして活用されています。

◆インバータ化の検証

油圧ポンプのモーターをインバータ化するトライアルを実施した際、改善前後の電流値の変化(電流値が下がったこと)をwattXplorerで明確に比較・確認し、「これだけ効果あったよね」と検証することができました。

◆コンプレッサーの省エネ化

最も電力消費が高い(全体の22%)コンプレッサーの省エネ化を推進されています。抵抗溶接専用のコンプレッサーが待機中もエアが出っぱなしの状態であったため、電磁弁を設置し、待機中は機械にエアを送らないように回路を改善されました。これにより、コンプレッサーがフル稼働する状態ではなくなり、電力低減が期待されています。

設備毎の区間消費電力量(CO2排出量)
設備毎の区間消費電力量(CO2排出量)

社長 黒瀬様のインタビュー(今後の展望など)

黒瀬社長

代表取締役社長の黒瀬様は、電力の見える化によって効果が一目で分かるようになったため、既存設備の中で最も消費電力が高いコンプレッサーの省エネ化をまず進めたいと考えていらっしゃいます。 また、地球温暖化(災害)や無駄なエネルギー削減に貢献するため、自らが率先して活動し、中小企業SBTを取得されている4,000社の企業の皆様とともに社会問題に取り組み、それをリクルート活動にもつなげていきたいとお話しされています。
最後に、今後の新たなビジネスとして、下水処理場で実績のある熱交換器を活用し、あらゆる流体に挑戦していきたいとお話しされていました。

株式会社クロセ

  • 創業:1925年8月1日
  • 設立:1935年11月20日
  • 代表者:黒瀬 慶昭
  • 所在地(本社):大阪府高石市高砂2丁目2番5号
  • 事業内容:
    圧力容器の製造メーカー(主力製品:スパイラル式熱交換器)
  • 公式ホームページ:https://www.kurose.co.jp/gaiyou.htm
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